case57・・・事業性評価融資~特異性・差別要因~

「事業性評価融資」や「事業性評価に基づく融資」というのは、端的には、「事業性を評価した担保・保証によらない融資」(以下、「事業性評価に基づく融資」という。)と金融庁が言っているもので、決算書の内容や保証・担保だけで判断するのではなく、事業内容や成長可能性等も評価して行う融資、ということです。

平成26年夏頃にこの言葉が金融庁から出てきます。

(参考:http://www.fsa.go.jp/news/26/20140911-1/02.pdf)

(参考:円滑な資金供給の促進に向けて:http://www.fsa.go.jp/news/27/ginkou/20150730-1/01.pdf)

「事業性評価融資」については、「case53・・・事業性評価融資とは?」でも説明していますので、左記リンクからご参照ください。


 

事業性評価融資では、経営計画書や事業計画書にはじまり、知的資産評価、個別ノウハウの評価など総合評価が必要となるかと思われます。

ここでは、case53の中で書き出したリストについて、一つ一つについて説明したいと考えております。

以下は、case53で挙げた見るべきポイントの一覧です。

  1. 経営者の姿勢、やる気、人柄、経歴、人脈、健康状態、家庭環境
  2. 従業員との関係、従業員間の連携具合
  3. 技術力の裏付け(従業員の技術・処理能力や余力、保有機械の技術・処理能力や余力、材料・技術等の組み合わせ、独自ノウハウ、特許・意匠、非公開技術、作成・納入事例、受賞歴など)
  4. 製品・サービスの特異性や競争力、差別要因
  5. 仕入から納品までの各工程の作業内容、特異性
  6. 商品設計やデザイン設計等初期工程でのノウハウ、工夫、アイデア
  7. 営業・企画・広告のノウハウ、工夫、アイデア、実績、計画
  8. 工場・倉庫・営業所等のレイアウトや5Sの状況、工夫
  9. 工場機械設備、冶具、車両等の保有・稼働状況
  10. 研究・研修の取組状況・実施体制
  11. 仕入先との連携・関係
  12. 販売先との連携・関係
  13. 展開・進出可能なエリア、業界、業種
  14. 専門機関、研究機関、専門家等外部との連携
  15. そのほか

 

今回は、事業性の評価として、「製品・サービスの特異性や競争力、差別要因」に関するポイントについて述べます。

 

事業性評価融資を受けようとする企業が提供する製品・サービスについて深く理解し、その製品・サービスがマーケットで受け入れられ、売上と利益を得られるものかを見極める必要があります。

 

製品やサービスの在り方を変えたり、消費者の意識を変えたりするような「革新性が高い」ものの場合は特徴を掴みやすいかも知れませんが、そういう類の製品やサービスを取り扱う企業はほんの一握りです。

それに革新性が高い場合、消費者に受け入れる体制が整ってなかったり、マーケットがまだ存在していないこともあったりし、一種の「ギャンブルに近い」可能性が高く、金融機関が評価するというよりも、ベンチャーキャピタルやクラウドファンディングのほうが向いているかも知れません。

 

多くの企業の扱う製品・サービスは「既に世の中にあるもの」であるか「既にあるものを進歩させたもの」「改変させたもの」などです。

事業性を評価するという場合は、事業として成立するかどうかが肝心な部分ですので、金融機関からすれば、これらを扱うほうが理解しやすく、また評価もしやすいかと思います。

 

では、その企業はマーケットでそれら製品やサービスを提供し、市場での競争をどのようにして乗り越えていこうとするかを見極める必要があると思われます。

販売業であれば販売・仕入の仕方、製造業であれば販売に製造方法も含めて、仕組みを見ていきます。

 

  1. 特異性はあるか
    • 製品・サービスそのものに特異性や特殊性がある
    • その企業が生み出した独特の方法がある
    • 他社の方法をいくつも組み合わせて、独自の方法にしている
    • 独自の顧客リストやマーケティングをしている
  2. 差別化はどうするか
    • 製品・サービスそのものが差別化されている
    • 組み合わせで差別化されている
    • 提供の仕方で差別化されている
    • 販路(メディア)で差別化されている
    • 価格設定で差別化されている
  3. 創意工夫はどこか
    • 製品・サービスに創意工夫がある
    • 製法に創意工夫がある
    • 販売方法(見せ方、メディア)で創意工夫がある
    • 仕入や物流に創意工夫がある
  4. 他社がやっていることは押さえているか
    • 競合他社が何をしているか知っている
    • 競合他社が何をやっていないか知っている
    • 競合他社の強み・弱みを知っている
    • 基礎となる他社の取組はきっちりやっている

 

これらの特異性、差別化要因、創意工夫などをしっかりと把握することで、その企業の製品・サービスが競争に耐えうるものかどうか、経営計画の収支計画を十分に達成するかどうかが見えてくるはずです。

また、他社の状況をしっかりと調査・理解することで、経営計画書にある内容の理解も深まる一方、何が足りないのかといったことにも気が付くようになります。

過不足を含めて、計画書の修正を求めたり、ビジネスモデルのブラッシュアップを促すこともできるでしょう。

金融機関として事業性を評価しつつ、企業側に求めるべき事項を指導・指摘しつつ、より良いビジネスモデルを構築する方向へ動くことで、その企業の事業計画は達成可能性が高くなっていきます。

そうすることで、事業性評価融資を行うための材料が揃っていきます。

 

ご訪問ありがとうございます。
今日は です。

銀行、融資、不動産担保、事業性ローンの講座はこちら
(基本や事例を知りたい方はこちら)

不動産担保ローン・事業性ローンの検索はこちら
(お悩みの方、すぐ借りたい方はこちら)

(WEBの活用でお悩みの方はこちら)
 

初回相談無料!! お気軽にお問合せください クリックでSSLセキュリティ対応のお問い合わせフォームが開きます
(お問合せの際はこちらをクリックしてください)


Access to Kit Consultant

ようこそ、いらっしゃいませ。
当サイトでは、中小企業様や事業主様に向けて情報を発信しています。

元銀行員の経営コンサルタント&中小企業診断士ですが、インテリア関連の小規模企業を営んでいます。皆さんと同じ立場です。一緒に悩み、考え、実践していくコンサルタントです。 融資関係に強いですが、実は販売やEC・WEB関係にも強いです。

中小企業様、事業主様向けコンサルティングは個別訪問にて行います。
訪問対象エリアは、東京,神奈川,埼玉,千葉です。
世田谷区内やお近くの方は迅速に対応します!

〒157-0077
東京都世田谷区鎌田3-12-16-501
TEL:03-3749-8395 FAX:03-6411-0336
tokyo@kit-consultant.com

お客様からの声はこちら
経営に役立つリンク集はこちら
お問い合わせのページへ
初回無料相談!受け付けています

お気に入りに追加&ATOM FEED

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 購読する
 


TOP