粉飾決算の手口について・・・②

粉飾決算の手口について・・・①でも述べましたが、粉飾によく利用される勘定科目は「売上」であり、そして、「仕入れ」であり、「販売管理費」です。

 

売上は架空計上や循環取引という手口を利用したり、融資金や個人預金や会社B預金を振替伝票で売上に計上したりすることで粉飾されることが多いです。

ここで「循環取引」という言葉を使いましたが、これは取引先や関連会社等を巻き込み、資金と伝票をたらい回しのように何度も何度も往復させて、膨れ上がらせる方法です。

なぜ膨れ上がらせるのかというと、販売代金もしくは仕入代金に粗利益をプラス計上させた金額を作るからです。このとき、実際の商品やサービスの取引はほとんど伴っていません。伝票処理と振込や手形や小切手といった事務処理だけです。

売上の架空計上、水増しというニュースなどが取り上げられますが、そこでよく使われている手口が「循環取引」です。

「循環取引」について詳しく知りたい方は検索されると宜しいのでは。。。

 

そして、「仕入れ」について。

売上は水増しする必要が無いが、十分な売上高はあるものの、利益が出ない場合にどうするか。

「利益を水増し」することを考えるんですね。

 

それで、安易なのが、「仕入れ」つまり「売上原価」の項目を操作します。

売上原価は、次のように計算されます。 あえて、ザックリと書きます。

 売上原価=期首在庫+当期仕入高+製造原価-期末在庫

 

それで、売上原価を少なく見せかけるためには、どこを操作できますか?

決算書には連続性がありますので、前期に関わる科目である「期首在庫」は操作しにくくなります。

それならば。。。

「当期仕入高」と「製造原価」と「期末在庫」を操作すれば良いことが分かります。

 

売上原価を少なくすれば、利益が出る格好ですから、「当期仕入高」と「製造原価」は少なく計上すればよい。そして、「期末在庫」を多く見せればよい。

仕入れや製造原価の未計上という方法もあるでしょう。

本来は支払っている経費を未計上とするのですから、資金面では経費計上できないので、損が発生します。

また、製造原価には工場の機械などの減価償却費や消耗品費があるのですが、これらを未計上にするとか。。。

それに、期末在庫を大きくする(売上高が増えていれば、在庫増加は疑われにくいです)方法もありでしょう。

 

こういうことをして、何の得になるのか。

実際には、利益が出ていない、もしくは少ない利益にも関わらず、あえて、コストを少なく計上して、利益を大きく見せかける必要はどこにあるのでしょう。

 

銀行などの金融機関から融資を受けている場合とか、事業計画を提出していて、その計画と乖離が大きい場合、新規融資や継続融資をどうしても受けたい、受けなければならない、ということがあれば、利益の水増しに向けて操作することもあります。

 

しかし、実際には、儲かってもいない、計上すべきコストを計上しそこなう、払わなくても法人税や所得税を払う必要がある、となれば、これは資金繰り面では、ちょっと厄介なことになります。

後々、「勘定合って銭足らず」ということが起こります。

実際は、勘定も合ってないので、銭が足らないだけなのですが。。。

 

資金繰りが悪化する原因であり、資金ショートの可能性が高くなる場合もありますので、このような「利益水増し」の粉飾操作はやるべきではありません。

 

税務当局が指摘するか否かは分かりかねますが、税金を多く払ってくれている企業に対して、感謝状をくれる場合があっても、「税金、多く払いすぎていますので、お返しします」とはなりにくいです。

 

こういう粉飾をするのは、プライドが高い、見栄っ張りの会社や経営者の方に多いかと思います。

気をつけましょう。

 

経営者や経営陣の個人マネーでやりくりできる範囲なら、誰も文句言いませんが、その範囲を超えて、他社や関連会社を巻き込んで、粉飾をやらなければならない、なんてことになれば、苦しいだけですし、粉飾決算は基本的には、取締役においては、会社法の「背任罪」や「特別背任罪」にもなります。これは実刑を食らいます。

そんな犯罪行為に手を染めることにもつながりありますので、「粉飾」を「今期だけ」とか「少しだけ」とか軽く思わないことです。

 

粉飾決算は、長年続けると、実態がどうなのかを把握できなくなります。

決算書の数字はただの数字の羅列に過ぎなくなります。

あると思っていたものが、実際には違っていることが起こります。

もう戻れなくなってしまい、ウソを取り繕うのに、精一杯になります。

何もメリットはありません。

 

このような粉飾の手口は新しいものが次々と考え出されるのですが、脱税にもつながります。

会社経営で大切なことは、「経理戦略」や「財務戦略」ではありません。

トータルの戦略や戦術が必要なのであって、正確な数字が必要なのです。

 

粉飾決算について手口を明らかにすることは、正しい企業経営への道として、良いことかと思います。

これからも時折、取り上げたいと思います。

 

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