不動産担保の活用方法ってありますか・・・根抵当権③

不動産担保の有効活用をして、自社の資金調達力を増やすためにも、根抵当権についての話をしています。

前回、根抵当権の順位変更について述べました。

 

今回は、根抵当権の譲渡について述べます。

根抵当権の譲渡には、「一部譲渡」、「分割譲渡」と「全部譲渡」があります。

話を分かりやすくするためにも、まずは「全部譲渡」から記します。

 

「全部譲渡」とは字の通り、根抵当権の全部を譲渡するということです。

譲渡するといっても、売り渡すというのではありません。

根抵当権設定者(債務者もしくは不動産所有者)に変わりはありません。

変わるのは、根抵当権者である貸主(主として銀行などの金融機関)です。

 

 

例えば、A銀行を根抵当権者とした根抵当権を設定していたとします。

A銀行からの融資が有りますが、B銀行に銀行取引を変わってもらおうと考えています。

つまり、A銀行の融資や銀行取引をB銀行に肩代わりしてもらうのです。

このとき、不動産担保において、根抵当権の設定が少なく、シンプルな形であれば、A銀行の根抵当権を抹消して、B銀行の根抵当権を新たに設定するのでも構いません。

しかし、不動産担保の設定が多くなされていている場合は、A銀行を抹消しても、B銀行の根抵当権の設定順位は一番最後になってしまい、A銀行との付き合いと同じ、もしくはそれ以上の対応はし難いことになってしまいます。

 

分かり難いですか。

このような感じだと思ってください。

根抵当権の設定の順序が、第1位-A銀行、第2位-C銀行、第3位-D銀行となっている状況で、A銀行の肩代わりをB銀行にしてもらいたいのです。

A銀行の根抵当権を抹消して、B銀行を新たに設定するというのでは、根抵当権の設定順序は次のようになります。

 第1位-C銀行、第2位-D銀行、第3位-B銀行

 

上のようになってしまうと、頑張ったB銀行は不動産担保の面では割に合わないことになります。

そして、いま関係の無いC銀行とD銀行の根抵当権の条件が何もしていないのに良化してしまいます。

こんなことになれば、何をしているのか意味がなくなりますね。

 

本来としては、第1位-B銀行、第2位-C銀行、第3位-D銀行としたいのです。

抹消して再設定する場合は、前回お話した「順位変更」の登記手続きをすれば良いともいえますが、この「順位変更」をするためには、第1位のA銀行を抹消したら、自然に第1位となるC銀行、第2位となるD銀行に【「順位変更」を同時にしますので、第1位にはB銀行がなります】という旨を伝え、その順位変更に対する承諾書等を貰わなければなりません。

これはやはりかなりの手間です。関係する銀行が取引行全部になりますので、利害関係で話し合いが上手くいくかどうか、新たな火種にもなりかねません。

 

そこで、抹消、再設定、順位変更という手続きをするのではなく、「根抵当権の全部譲渡」をします。

そうすれば、関係するのは当事者である会社、A銀行、B銀行の三者で済むわけです。

モチロン、肩代わりをされるA銀行は根抵当権の全部譲渡に対して、断りを言ってくることが多いです。

 

ですが、根抵当権の設定をコストを掛けてしているのは、会社です。銀行ではありません。

コスト負担をしている方に決定権があります。

「抹消ではなく、全部譲渡してください。」と強気で言えるのです。

 

根抵当権の全部譲渡をする場合は、変更登記ですから、新たな根抵当権設定契約書を作成しません。

根抵当権の全部譲渡契約書を作成しますが、基本契約書はあくまでも元々の根抵当権設定契約書です。

そのため、印紙代の節約ができますし、登記費用も少なくなります。

また、本件に関係の無い第三者を巻き込むようなこともありません。

 

この根抵当権全部譲渡を行えば、先に述べた不動産担保の設定順位が次のようになります。

 変更前) 第1位-A銀行、第2位-C銀行、第3位-D銀行

 変更後) 第1位-B銀行、第2位-C銀行、第3位-D銀行

 

 

私もこの根抵当権の全部譲渡はよく実施しました。

都市銀行(メガバンク)などの他の銀行から譲ってもらう格好ですが、それは嫌がられました。

相手としては肩代わりをされる面白くない案件ですし、さらに根抵当権の全部譲渡までやらされるわけですから、ある意味、面倒くさい上、大手のプライドをちょっと傷付けることもあったかも知れません。

しかし、お客様にとっては、現状よりも良くなる話ですし、負担もそうありませんので、喜ばれました。

 

 

それから、この根抵当権の全部譲渡については、取引が無くなっているものの担保設定だけが残っているような場合にも有意義に利用できます。

根抵当権は極度設定をしているものですから、担保設定が残っている限り、その担保は生きています。

融資残高がゼロであれば、権利等は何も発生していませんので、「眠っている担保」というわけです。

もしも、「眠っている担保」があれば、「根抵当権」でなければなりませんんが、上手く活用することが可能です。

 

 

根抵当権の分割譲渡、一部譲渡については別の項で記します。

 

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