不動産担保の活用方法ってありますか・・・根抵当権①

商売、事業をしていれば、資金調達を繰り返すことは普通のことです。

借りて、返して、また借りて。

特に、運転資金(当サイト別ページ参照)の場合は、3~6ヶ月という短期間で借りて、毎月返済したり、期日に一括で返済したりします。そして、また必要であれば借り直す。

長期運転資金として3~5年の返済期間で借りて、半分くらい返済したところで、また当初の金額まで借り直すということも、よくあります。

 

このように、度重なる資金調達と返済をするのが、事業性の融資ですから、住宅ローンの際に利用するような「抵当権」をいちいち契約して登記していれば、それだけでも登記の費用がかさんでしまいます。

そこで、一度、ある程度の目安(といっても、限度がありますが)の金額を担保の枠として金融機関と取り決めして、その担保の枠の一定の範囲内であれば、スムーズな融資を安心・迅速に受けられるようにしておくことができるのが、「根抵当権」というものです。

 

根抵当権は抵当権の一種であると法で解釈されているそうですが、担保と融資契約が1対1である抵当権とは違って、根抵当権の場合は、根抵当権設定額(極度額)の範囲内の融資については区別無くカバーします。

 

例えば、根抵当権の設定極度額が1億円であった場合を考えます。

 手形貸付が3,000万円、証書貸付が5,000万円、当座貸越が1,000万円あるとしましょう。

 これらの合計9,000万円の借入は、根抵当権の極度額1億円の範囲内にありますので、すべて担保でカバーされています。

 

 手形貸付が5,000万円、証書貸付が5,000万円、当座貸越が1,000万円となったらどうでしょう。

 合計1億1,000万円ですから、根抵当権の極度額1億円から1,000万円だけはみ出しています。

 この場合は、借入額の1,000万円の部分は無担保となります。つまり、信用貸しというわけです。

 

 無担保になった1,000万円はどの1,000万円でしょうか。

 通例としては、証書貸付5,000万円のうち1,000万円分が相当することになります。

 (実務と法律的な観点から、当座貸越、手形貸付、証書貸付という順番で担保の割り当てを銀行では行います。)

 

 無担保になると条件交渉やら何やらと新たな問題が出てきますので、ここでは割愛します。

 

 

 根抵当権で一定の極度額を設定した場合は、その範囲内であれば、業績に相当の変化が無い限り、また大きなトラブルが無い限り、スムーズな融資を受けられることになります。

 

 ただし、覚えておいてほしいのですが、不動産担保ですから、不動産の価値に影響されます。

 いわゆる「担保価値」です。

 

 時価があって、銀行が決める評価があって、担保の額が決まります。

 時価を超える価格での評価は行えませんので、時価よりも低めの価格で銀行は評価します。

 土地建物等の所有者と債務者が同一の場合であれば、せいぜい時価の6割程度を銀行は担保額として見ています。

 土地建物等の所有者と債務者が同一であっても、その不動産が第三者に賃貸借される物件の場合は、時価の5割程度を担保額として見ています。

 

 なぜ、評価額が低くなるのか?

 それは、万が一、根抵当権などを設定した担保物件を処分するときに発生する様々なコストを織り込んでいるためです。

 不動産は時価で売買されますので、この時価が上下動する幅、何時売れるのか売れないのか、売却処分に掛かるコストもあって、時価の5~6割ほどを実際の担保額とするというルールを銀行では設けているのです。

 

 時価1億円の物件が競売になったとしても、落札価格はそう高くないわけですし、5~6千万円で売れれば高く売れたということが大半なわけです。下手すれば、トラブル続きになって、売れないこともあるわけです。

 

 それから、根抵当権の設定額は、融資の元本の額とは違います。

 これも万が一の際を考えて、実際に融資できる額は根抵当権の設定額の8~9割となると考えておいたほうが良いです。

 これは、根抵当権の法的な話ですが、根抵当権極度額は「利息も損害賠償請求額も含めている額」であるというためです。

 

 古い話ですが、昭和46年だったと思いますが、このときに根抵当権の新法ができ、それ以前は根抵当権の「元本極度額」と表記した根抵当権設定契約であれば、「融資元本の金額と2年分の利息をカバーする」というものだったそうです。

 この「元本極度額」というのは最近なかなか目にすることはないと思います。歴史の古い会社の場合は、不動産登記簿に記されていることはありますが。。。

 

 新法で取り扱いが変わったため、根抵当権の設定額の8~9割ほどしか融資がなされないということになるのですが(これは担保至上主義で担保の範囲でしか融資しない場合です。)、実際には、余計に紛らわしいような気がします。

 お客様と銀行との関係が上手くいっている場合は何でもないことですが、トラブルなどがあった際には、「揉める種」とも思えます。「融資上限額=根抵当権設定極度額」って普通に考えるはずですから。

 

 これらのことから、担保至上主義の金融機関であれば、時価1億円の不動産に設定する根抵当権の極度額は5~6千万円で、実際に受ける融資の上限はせいぜい5千万円前後ということになります。

 

 それと、担保設定に関しては、勘違いしがちなんですが、「担保を設定するのは担保物件の所有者もしくは債務者」です。

 担保物件の所有者もしくは債務者が銀行との話し合いでもって、「これこれの物件を担保にして、○○銀行に対する(根)抵当権を私どもが設定しますので、どうか融資をしてください。」という感じの契約が行われています。

 「担保を銀行に差し出しているのはお客さんです。」

 何となく嫌な感じですね。貸す側と借りる側の立場の違いということなんでしょうね。

 

 不動産担保を有効活用する方法についてですが、銀行の評価が高いのか低いのか、高く評価してくれる金融機関はどこなのか、というのがまずは手っ取り早い方法です。

 評価方法としては、銀行が低いのは言うまでもないでしょう。

 ただ、銀行は担保だけで審査するのかどうかにも関係しますが。。。

 担保があって、保証協会付きがあって、そして、無担保の信用貸しがあってと融資の幅が拡がるとも言えますしね。

 

 事業性融資の場合は、銀行1つだけの取引とは限らず、事業規模によって、複数の銀行と取引もすれば、日本政策金融公庫の国民生活事業(昔の国金)や中小企業事業(昔の中小公庫)もありますので、不動産担保を上手く活用するには、どのように割り振って、どのような順番で(根)抵当権を設定するかということになります。

 (この割り振りや順番については、別の項で述べることにします。)

 

 一方、不動産賃貸事業を専業としている場合であれば、保証協会や日本政策金融公庫は利用できませんので、不動産担保を高く評価してくれる金融機関を探して取引をするのも方法です。銀行に限らず、ノンバンクや不動産担保ローン専業も選択肢になるわけです。

 実際、不動産賃貸事業で購入する物件の担保評価を低く見積もられて融資額も削られるとなると、機動的に物件を手に入れられないことになります。そうすれば、収益の機会を逸してしまうことにもなりかねませんからね。

 大手銀行、地方銀行、信用金庫などの金融機関からの融資を受けるのも、ノンバンクや不動産担保ローン専業から融資を受けるのも、そう違いはありますか? 金利設定が多少違いますが、不動産賃貸事業の場合は、何はともあれ物件を手に入れることが優先事項ですよね。 そのためには金利が多少高めでも、必要な資金を調達することができる金融機関やローン会社との取引を考えるべきです。

 

 

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